Nadja の日記
2012-03-08 22:30:38  自然災害なのに

もともと人が引き起こしたものでない災害、例えば地震やそれによる津波などですね、それで被害を受けた人が他の誰かを訴えるというこの一見して八つ当たり的挙動がわりと広く一般に受け入れられているからくりは何だろうかと考える。

訴えられるのは、大体、国とか自治体とか。或いはその責任者的立場の人たちとか。国や自治体というのは十分な災害対策を講じて国民や住民を保護する義務を負っている。彼らがその対策を怠っていたから、自然災害によって自分たちがひどい目にあったのだと訴える。税金も払ってるし、国や自治体が納税者である市民を守るのは当然であるという理屈。

確かにその通り。でも、被災者は本心でそう思ってるだろうか。

仮に国や自治体が震災対策のために避難場所を確保したり、災害対策道路を整備したり、津波対策のために頑丈な堤防をつくったりしようとしたとき、大きな災害が起こる前に市民がそれを容認していたかというと、実はこれ、かなり疑問なんだな。

権力者を擁護するつもりは全くありませんが、ここで私がいいたいのは、国とか自治体とかがどこまでやってくれるかなんてもともとそんなに期待してなかったくせに、いざ自然災害の被災者、その当事者になると、それにやられた悔しさとか怒りとか、そのやり場がなくて、とりあえず他の誰かに当たらないと気が済まないという気持ちが8割以上なんじゃないだろうかってこと。

実際、東日本大震災でも財産や稼ぎ口を根こそぎもってかれた人というのが大量に出たでしょうし、そういう人たちはもう国や自治体が助けてくれるのを待つしかない状態なんだろうと思うけど。そこに、本音でなく建前で怒りを振りまく人がかなりいそうなところに、何か腑に落ちないものを感じるんです。

原発は、また別の事情もあるでしょうけど…


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